松本考動倶楽部

松本考動倶楽部に初参加させていただきました。
先月参加させていただいた信州ソーシャルメディア研究会でお誘いを受けたものです。この会は毎月定例でビジネスモデル(儲かる仕組み)を勉強していくもので、東京から講師の方をお呼びして開催されています。

講師の大原先生の方からマーケティング(販売力)とセールス(営業力)の違い、マーケティングをする前のコスト計画の重要性についてお話しを伺いました。

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セールスは売る仕組みで、マーケティングは買いに来てくれる仕組みです。
営業力はお客様に直接ものを売ることで、販売力は見込み客をセールスマンのところにつれてくること。

マーケティングで一番悩むのは集客で、お客様を大きく分けると3種類になります。
・見込み客
・ユーザー(来店してくれて購入してくれたお客様)
・顧客(何回も購入していただいているお客様)

ここで例としてあるお店が集客のための広告をうったとしましょう。

1)30万円の広告をうって、30人の来店があった。→見込み客30人、その単価1万円/人
2)来店した30人の内、5人が商品を購入してくれた。→ユーザー5人、その単価6万円/人
3)5人のお客様の購入で、合計20万円の利益がでた。

ここで、最終的に店舗の利益はいくらになるか?
広告費30万円で利益20万円なので、結局10万円のマイナス!お客様一人あたりの利益は、-2万円になります。
では、これを改善するにはどうしたらいいでしょうか?

・見込み客を30人から増やす
・商品を購入してくれるお客様を5人から増やす
・購入の単価を上げる

利益=客数 x 客単価 なので、上記のような考えは正解です。でも、既に広告をうってしまって購入も終わっているので、上記のことは過去の出来事となり対応できません。

ここでこれからできることといえば、せっかく購入していただいたお客様を顧客化することです。
購入していただいたお客様をそのままにせず、DMをうったり、そのお客様だけのキャンペーンをしたりなどして、リピーターになっていただけるように販促します。一度、購入していただいてるので、まっさらの状態の広告よりは反応がいいはずです。次回また購入していただくことで、10万円の穴埋めをします。

また、別の視点として、従業員にコスト意識を持ってもらうことです。
上の例をレストランで考えてみると、5人のお客様が来店されたとすると一人に6万円かかっているわけです。そのことを従業員がわかって給仕するのとしないのとでは全然サービスの応対も違うはずです。
広告をせずに5人のお客様が来店するように従業員に宣伝を考えてもらう。そして30万円は従業員に還元するとしたらどうでしょう?FacebookやBlogなどの無料メディアを通して来店を図る活動を従業員が自らやるかもしれません。
従業員にコスト意識を持って、楽しく働いてもらう。すばらしいことです。

広告を利用する際に、いったい何人来店しいくら利益が出るのかを考えないと、お金を払って赤字を出す羽目になってしまいます。
だからこそ、事前の計画、コスト意識が大切なのです。

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しごく当たり前のことですが、実際に赤字店舗を建て直してこられた大原先生の口から聞くと大納得です。
ビジネスモデルというとドラッカーやコトラーなどの理論もありますが、現場に即した小さな会社の社長さんたちの視点にたった話し方ややり方もあって、大原先生の話はまさにそうなんだと感じました。
大原先生と知り合えて石原明さんという有名コンサルタントの方のことも知ることができました。石原さんのセミナーや書籍もあたってみようと思います。

勉強会の後は、懇親会でたくさんのみなさんとお話しさせていただき、いろんな業種の方と知り合えてつながりがもてました。つながり合うこと(会うこと)は新しい刺激を受け、自分の視野を広げるきっかけにもなります。
私も中小企業診断士としてコンサルさせていただく際は、理論に加え、クライアントの目の高さにたったわかりやすい施策を提案していきたいと思います。

来月の松本考動倶楽部が楽しみです。お誘いいただいた丸山さん、ありがとうございました。

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