信じられますか?私たちは3万分の1しか情報を処理していないなんて!
インターネットの普及、テレビのデジタル放送化など私たちの周りには情報があふれています。
よく昔から”情報爆発”や”情報洪水”と言われていますが、実際本当のところはどんななんでしょう?
ここに総務省が公開している情報流通インデックスという調査資料があります。ここでいう対象の情報は、放送、インターネット、電話、郵便、書籍などで、人間が受け取る情報になります。また日常の人間同士の対話は除かれます。
この報告によると、2001年から2009年にかけて、情報流通量は約2倍に増加していrますが、情報消費量は1.1倍、10%しか増加していません。
2009年の国内の情報流通量は7.61E+21ビット(E+21は10の21乗のこと)で、情報消費量は2.87E+17ビットといわれています。
これは、情報流通量の3万分の1しか私たちは情報を処理(消費)していないことになります!
3万分の1ですよ。ほとんどの情報が垂れ流し、捨てられていることになります。
ただ、これにはカラクリがあって、流通情報の98.5%が放送が占めており、テレビの多チャンネル化が大きな影響を及ぼしています。
では、放送を除いた部分で計算してみるとどうなるかというとどのくらいになると思いますか?
なんとそれでも、1500分の1、約0.7%です。これだって99.3%の情報は捨てれていることになります。
いかに情報爆発、情報洪水かがわかりますね。
情報流通インデックスによると、各メディアの単位時間あたりの情報量は明確に定義されており、bit換算できるようになっています。
また人間の情報処理量もさまざまな研究から換算値が出ています。
消費情報量を計算する際に、人間の知覚レベルでの単位認識情報量を用います。これによると、
目からはいる視覚情報は223bps、耳から入る聴覚情報は105bpsと言われています。テレビみたいな目と耳同時に入ってくる情報はその足し算として328bpsです。
328bps(bit per second)は日本語文字(ダブルバイト)に換算すると20文字。私たちは1秒間で20文字分しか処理できないのです。
逆の見方をすると、情報流通インデックスの調査対象になっていない対人の直接的な対話の重要性がみえてきます。
垂れ流される情報ではなく対面で受け取る情報はお互いを確認しながら行われるので、認知レベルも高く影響も大きいものです。
IT的なリテラシーも大切ですが、話し方、身振り手振りがとても大切なことがわかります。意外なところでは、直接手渡す名刺などもただの会社名刺だと他の情報に埋もれてしまいますが、一手間加えることで、ぐんと効果的なコミュニケーションツールになる可能性が高いです。
3万分の1、1500分の1に残るためにはもっとコミュニケーションに気をつけないといけません。
情報流通インデックス(総務省):http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_01000004.html