ちえてらすコンサルティング

Google Atmosphere Tokyo 2013 レポート

会場Google Atmosphere Tokyo 2013

日程:2013年7月17日(水)
時間:9:30-18:00
会場:ザ・プリンス パークタワー東京

http://googleatmosphere.jp/index.php

盛大な音楽とともに、Google社員によるダンス!からカンファレンスは始まった!
Googleのエンタープライズ向けカンファレンスAtmosphereは、前のEnterpriseDayから数えて今回が6回目。参加者も2000名を超えるなど大きく成長している。

■キーポイント

100%Web モバイル・オンリー  どこでも・だれとでも GoogleDrive 教育活用 GLASS

といった言葉がカンファレンス中いろんなセッションで強調されていた。まさにカンファレンスのテーマである「Work The Way You Live. いつもと同じをグーグルで」だった。
思いの外、GoogleDriveの話題が目に付き、今後のファイル共有のあり方を考える上で注目しないといけないかもしれない。
また、話題のGLASSは何本ものムービーでイメージが紹介されており実際に市場にでるための準備が着々と進んでいることがわかった。

 

■基調講演

3つのトレンド

①モバイル・ファースト→モバイル・オンリーへ
昨年販売された情報機器の70%はモバイル機器。サイトへのアクセスもモバイルからがデスクトップからを凌駕してきている。まずはモバイルではなく、”モバイルだけ”、になってきている。
②Everything(すべてがつながっている)
物理世界は電子の世界の一部となりつつある。例えば、昔は外出先の近くの駅で喫茶店を探すのに苦労したが、今では予めマップで喫茶店を探しておき、そこで時間を過ごして外出先に向かうことができる。
デマンド(必要な時)→サジェスト→アシスト、というふうに検索も変わってきている。
③誰とでも
これまでのITは、個人が1人で仕事をいかに効率的にするかを重視しており、誰かがファイルを更新したらそれを次の人に送り、またその人が更新して・・・といった”非同期型の協業”を支援するものであった。
しかし、今後は1つのファイルを同時に複数人で更新するような、チームを支援する方向の同期型協業に向かう。

これまでのITとこれからのITという対比によって、GoogleApps等の100%Webシステムが与えるワークスタイル変革が今回の大きなテーマとなっている。

100%Web

なぜGoogleがわざわざブラウザを作ったのか?
初めてChromeがリリースされた当時、IEは5年近くもバージョンアップされていなかった。その間Webはすごいスピードで変革していったのに!GoogleはChromeを”ブラウザを再発明”したと言っている。Webの進化をまんま享受できる環境を作る。クラウド上でのアプリケーションの実行環境としてブラウザに目を付けたのである。
GoogleAppsはクラウドアプリであるため、ユーザーがバージョンアップを意図的に行う必要がなく、常に最新版を利用することができる。ブラウザさえあれば利用できるので、デバイスごとに作り替える必要もなく柔軟性もある。Chromeはインストールしないといけないアプリケーションだが、GoogleAppsの管理コンソールからChromeの動作を管理できる、クラウド経由で管理可能な唯一のブラウザであると。

Apps導入の効果

ソフトバンクテレコム、セブンネットショッピング、クラリオン、全日本空輸の4社からApps導入の決め手や効果などの紹介があった。

ソフトバンクテレコム:
何と言ってもスピード。紙の全廃、ドライブの活用で業務スピードが上がった。

セブンネットショッピング:
ショッピングサイトの検索を自前からグーグルに変えたことで、購買率が上昇した。最初はグーグル導入に反対していた技術者も良いものは良いと認めるようになった。

クラリオン:
カーナビも造り込み型からオープンプラットフォームに変化している。軽い車載器・クラウド・太い通信の3つがポイントだ。今回のカーナビにGoogleの音声検索を採用したが、技術者からあのGoogleと一緒に仕事ができると開発志気があがった。また、車は安全が大切。自動車業界とIT業界の文化の違いの克服が、これからの自動車のIT化には課題となっていくのではないか?

全日本空輸:
全社員にタブレットを配布し業務効率化に寄与している。ドライブの活用で時間の有効活用、生産性向上が実現できてきている。今後、航空機のメンテナンスにGoogleGlassに大いに期待している。

 

Launch&Iterate(素早く始めて、スケールさせる)

品質を作り上げてからリリースするのでなく、ある程度の品質になったらリリースし、市場の声を聞きながら改善を繰り返していく方法を良しとしている。このやり方をGoogleでは科学者と同じとみている。仮説を立て、それを検証、実証していくやり方だ。
これまでの固定観念に捕らわれずに、Webでクラス人のためにクラウド技術を使っていく。
変わらずに変化していくこと、それがGoogleのDNAとも言える。

 

ワークスタイルの変革■ウェブと Chrome による仕事のあり方の変革
グーグル株式会社プロダクト マネージャー ケンジ バウ

Googleが戦略的に重視しているWebブラウザChrome。Chrome上でAppsを使うことでワークスタイルが変革される。
2016年までにエンタープライズクラウドアプリは670億ドルの市場になると予測されている。
個人が持つデバイスは、2012年は平均2.8台、2013年は平均3.3台に増加している。
朝自宅で、通勤途中、オフィスで、様々なデバイスを使いながら業務を継続していくようになるであろう。
Chromeであれば、デバイス非依存で共通の操作環境を提供できる、100%Webだからである。
また、エンタープライズ用ITのコンシューマライゼーションが起きる。普段使っているアプリ、普段使っているデバイスで業務を行うようになるであろう。

 

中小企業のクラウド活用■中堅・中小企業の持つ可能性をさらに高めるGoogle Apps
グーグル株式会社エンタープライズ部門SMB セールスプロダクト & テクニカル マネージャー 佐藤 芳樹

中小企業のIT化は国の重要な政策の1つでもあり、先日同内容で講演したばかりだったので興味津々のセッションであった。

中小企業白書からみると中小企業にIT導入が進まない要因は、①コスト、②IT人材不足である。
クラウドを用いれば、コストと人材不足をカバーできる。
これまではコストもかかることから、限定的なIT導入、同じようなIT活用であったが、クラウドでは、寄り広い分野でIT活用ができ、アイディアとやる気があれば他社と差別化したユニークさを出せるようになる。
Appsを導入した企業からのアンケートをもとにユニークな使い方をしている事例の紹介が行われた。ドライブの活用で現場同士のコミュニケーション向上、マップを使った配車管理、オフィスの仮想化など。
「クラウド+やる気、工夫」が新しい価値を生み出し、中小企業がIT活用の恩恵を享受できるようになる。

 

マレーシア■Google Apps でつくる21世紀の学習環境
グーグル株式会社エンタープライズ部門Google Apps Educationスペシャリスト 菊池 裕史

黒板を前に教師の説明を聞くだけの教育から、Webを利用し積極的に自発的に学習していくアクティブラーニングが注目されている。
教育機関へのAppsの導入は進んでいて、全世界で2500万ユーザー、米国トップ100大学中74大学が導入している。こう聞くとやはり先進国の先端大学だけの話と思いがちだが、実はそうでもなく、マレーシア、シンガポール、フィリピンなどは国策として国の公教育にApps導入を決定している。
マレーシアでは、1万を超える学校に4G回線を引き、ChromeBookを配布し子供たちがWebを使える環境を提供している。Web=学校、というコンセプトだ。

マレーシアも、 Google Apps へ。
http://googleenterprise-ja.blogspot.jp/2013/04/google-apps_19.html

 

日本大学の利用率日本で最大規模にAppsエディケーションを利用しているのが日本大学。10万以上の学生アカウントを有する。ドライブを使ったファイル共有でUSBメモリの使用を禁止し、セキュリティにも配慮している。”全ての情報をGoogleに閉じ込めろ!”の方針でAppsを利用している。
ここまでは新聞等でも読める内容できれいな話であるが、その実情も話してくれたので面白かった。
学生の利用率がメール21%、カレンダー3%、ドライブ0.8%と振るわないのだ。
大学から在学中に与えられたメールやカレンダーを使わなくとも、もともと使っているアドレスやSNSはあるはず、果たして使うのか?と疑問視していたが、やはりそうか、という結論だった。
実際に教育でAppsを活用していくには、さらなる利用方法の提示もしくは使わないといけない状況を作り出さないといけないだろう。

 

■展示会場

展示会場 展示会場

電気自動車ステラ
電気自動車テスラ

グーグル弁当
グーグルお弁当

セッション終了後
カンファレンス後は、ビールで疲れを癒やす(連年通り)