診断士が認定支援機関になるには

税理士はその資格を有しているだけで認定新機関の登録申請ができますが、不思議なことに中小企業診断士は資格を有しているだけでは申請できません。これは認定基準の最初に「税務、金融及び企業の財務に関する専門的な知識を有していること」とあり、税理士・会計士などをターゲットにしていることからわかります。

中小企業診断士が認定申請するには以下のどちらかの条件を満たす必要があります。

①経営革新計画等の策定に際し、主たる支援者として関与した後、当該計画の認定を3件以上受けていること(+実務経験3年以上)
②中小機構にて指定された研修を受講し、試験に合格すること

①は中小企業経営力強化法に基づく、経営革新計画・経営力向上計画を3件以上おこなっていることで、支援先からの証明書が必要になります。
②は中小企業経営改善計画策定支援研修(理論研修・実践研修)のことで理論研修が17日間、実践研修が2日間と合計19日もかかります。費用も理論研修が99,000円実践研修が26,000円の合計125,000円。会場が中小企業大学校ですので、地方在住の診断士にとっては交通費・宿泊費がかかるため相当の出費となります。

ですので、現実的には①の経営革新計画等を3件以上が要件となります。独立診断士であればクライアント企業の経営計画を策定するのと同時に申請すれば要件クリアは可能だと思います。しかし、ほぼほぼ経営革新計画も経営力向上計画も補助金申請の加点として作成するのが現状だし、商工会議所や国の支援機関の指導員が計画策定を勧めているので、一介の独立診断士に計画策定を相談する機会は少なく、敷居が高いかもしれません。

まとめると、都合良く経営革新計画・経営力向上計画を策定する対象企業があるか高いお金を払って研修を受けるかとなります。このことが中小企業診断士の認定支援機関登録が少ない要因になっているのではないでしょうか?

 
経営改善計画策定に関する研修
(研修内容)
①中小企業経営改善計画策定支援研修(理論研修)
(研修構成)
・財務、会計、税務等を中心とした17日間コース
(受講対象者)
・中小企業診断士、商工会、商工会議所、社会保険労務士、行政書士、司法書士、経営士等の士業、NPO法人、民間コンサルティング会社等で経営革新計画等の関与が3回未満の者
・4コース対象者:経営革新計画等の関与が全く無い者
・2コース対象者:経営革新計画等の策定を行う際、主たる支援者として1~2回関与した者
②中小企業経営改善計画策定支援研修(実践研修)
(研修構成)
・経営計画策定、経営支援等の演習を中心とした2日間コース(2日×6時間)

経営改善策定に関する理論研修