協働の市民営の難しさ

プス大ちらし

昨日は塩尻市まちづくりチャレンジ事業補助制度の効果をお話ししました。
これから活動を始める団体、これから団体を大きく活動範囲を広げたい団体にとってはこの補助金事業は役に立つと。財政面だけでなく行政のお墨付きがあるという安心感、信用を得ることができるメリットが大きいことが効果としてあげられます。

この補助金事業は行政サービスだけではカバーしきれない多様な市民課題に対応するためのもので、行政と市民が”協働”で地域の課題に取り組むという趣旨で始まったものです。

この”協働”という言葉、とても美しく理想なのですが、現実となると実行するのは難しいものです。

行政側の課題としては、①どこまで市民に任せたらいいのか判断が難しい、②行政が行うよりも安価にあげたい、③行政が実施できない革新的サービスを提供したい、という3点があります。
往々にして行政よりも安くサービスを提供するための下請労力的な扱いを受ける場合もありますし、③と①は相反するもので、従来の枠から飛び出せない旧来の行政感覚で新サービスの実施ができないこともあります。ここに市民側は一番のいらだちを感じます。

市民側の課題としては、①最初から補助金を当てに事業を考えている、②自分たちの活動課題があまりに自分たちよりで公共性が低い、③事業を行う組織体制・知識に乏しいこと、があげられます。
市民側の最大の問題は収益化を考えておらず、補助金ありきの事業計画であることです。この場合は打ち上げ花火的に事業は行えますが、補助金終了とともに事業も終わります。また自分たちの事業のPRがすこぶる下手で思い先行で事業を行っており賛同を得ることが難しく事業の展開が望みにくいことです。

このように行政側、市民側ともに課題はあり、手探りの状態であるのが現状です。だからといって何もしないのではなく、もがきながらも”協働”に取り組んでいく意義はあると僕は思います。

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