松本信金 起業セミナー(2)

松本信用金庫主催の”起業セミナー”に参加してきました。

■第1部 起業家からのメッセージ

■第2部 起業に向けた準備・他 松本商工会議所創業支援の現場から

松本商工会議所は平成12年度から創業支援に本格的に取組みはじめて13年間で598件の企業創出の実績があるそうです。その経験から松本地区の創業の実態についてと、商工会議所での企業相談の仕組みについてお話をいただきました。

●起業のカタチ
創業者の業種別集計全体感として598件を業種別でみてみると、サービス業225件、飲食業155件が上位を占め、製造業や卸売業での企業は少なくなっています。もの作りのグローバル化や卸というビジネスモデル自体の崩壊もあって、ものに付加価値を付ける業種での起業が多くなっています。

直近5年間の128件のデータによると、事業形態は、個人82%、株式会社16%と圧倒的に個人での起業が多くなっています。設備投資が多くかかる場合は会社形態をとりますが、ほとんどの場合は身軽な個人事業としてのスタートをきっているのが現状です。
個人事業の創業者の年齢は、40才未満が69.5%、40~60才が29.5%となっており、全国での40才未満企業者41.5%(2011年中小起業白書 第3-1-7図)に比べ若い人たちの起業が多いことも特徴です。また、男女比は男性78.1%、女性21.8%となっています。

●起業相談室の相談の仕組みと制度融資

松本商工会議所での起業相談は、平均で7~8回も面談を行って起業に至るそうです。男性の方が石橋をたたき壊して起業に至らない場合が多く、女性の方が度胸が据わってるとの話も聞きました。
事業計画書の書き方、そしてなんと言っても1番大事なのは、何がなんでもやり抜く信念と情熱、だそうです。
資金については、県や市の制度融資についての紹介があり、創業支援資金、家賃補助事業、利子補給事業など起業にあたって活用できるものがいろいろありました。銀行からのプロパー融資の前にこういった制度融資を上手く活用して資金調達コストを下げることも成功への第1歩。まさに中小企業診断士として力の発揮どころと感じます。

長野県制度融資:http://www.pref.nagano.lg.jp/syoukou/business/shikin/top.htm
松本市制度融資:http://www.city.matsumoto.nagano.jp/kurasi/sigoto/syogyo/index.html
塩尻市制度融資:http://www.city.shiojiri.nagano.jp/jigyosha/shokogyo/index.html

松本信金起業セミナーに参加させていただいて、50名近い人たちが新しく起業しようと考えていること、起業するにあたっての心構えや夢、そして創業支援や制度融資など、雇われとは違う世界を垣間見ることができました。
中小企業診断士として、これから創業支援や地域活性化に従事していくにあたり、実際の現場で役に立つ知識や情報を身につけていこうとあらためて思いました。

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