補助金、始まりました

生産性革命推進事業に関わる補助金、「ものづくり補助金」「持続化補助金」「IT導入補助金」の公募が始まりました。

認定支援機関であるちえてらすコンサルティングではこれら補助金のご相談を受け付けています。

ものづくり補助金

ものづくり補助金とは、主に製造業等で新製品やサービスの開発のために設備を導入するために使うもので、上限1000万円、補助率1/2というものです。昨年からの主な変更点は以下の通り。

・通年募集で、3ヶ月おきに締切。3月、5月、8月、11月、R3年2月に締め切って審査。これにより申請するタイミングに自由度が増えた。

・事業実施期間が10ヶ月となり、機械発注に余裕ができた。

・添付書類の簡素化。認定支援機関の確認書が不要、事業計画書が10ページ以内と少量に。

・新規先を優遇。過去の交付実績者は減点に。

・手続がJグランツを使った100％電子化に。

一見使い易くなったように思えますが、その分、以前よりも足かせが多くなっています。

・中小企業では補助率1/2を2/3にすることができない。実質的な補助金額の減少。

・賃上げ計画が必須。さらに本当に賃上げしたのかを確認され、していなければ返還も！

・事業計画書の枚数が減ったことはそれだけ記述する内容を精査しないといけない。

・加点にために、経営革新計画、事業継続力計画の認定が必要。

特に、賃上げ要件として、①給与支給総額の年率1.5%以上増加、②事業場内最低賃金を地域内最低賃金＋30円以上、は本当にできるのかそうかを考えて申請しないと大きな足かせとなります。

また、事業計画書の枚数が昨年から縛りができ、昨年は16ページ以内だったのが今回からは10ページ以内とさらに減っています。記述する内容は従来のものと同じなので、図表や写真をいれるとなると記述文字数に制約がでてきます。よほど明確に無駄なく書かないといけません。

事業計画書だけの採点では採択は難しく加点を得ることは必須です。経営革新計画やとくにBCP計画である事業継続化計画は必須となると思います。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金とは個人事業主や小規模事業者が、販路拡大のために利用できる補助金です。補助額最大50万円、補助率2/3とこれまでと同じ内容です。この補助金は使い勝手がよく、チラシ、ホームページ、最近ではPR動画作成などにも使われています。

・通年募集となり、3月、6月、10月、R2年2月が締めきり。

・申請は従来の郵送に加え、Jグランツによる電子申請も可能。

・加点項目として、①新型コロナの影響、②賃上げ、③事業承継、④経営力向上計画、⑤地域未来牽引企業、があります。

また、認定市区町村による特定創業支援事業支援（創業塾など）を受けた事業者は補助額の上限が100万円と倍になります。

ものづくり補助金ではJグランツによる電子申請しか受け付けないことになっていますが、小規模事業者持続化補助金はまだ従来の郵送方式でもよいことになっています。ただし政府は基本的には電子申請に移行したいので、できれば電子申請をやりたいものです。

加点項目は採って欲しいところです。事業内容によっては①新型コロナの影響を受けている事業者も多いと思います。前年同月比10％以上売上が減少していれば市町村から「売上減少の証明書」の交付を受ければ加点となります。

②賃上げは、ものづくり補助金と同じで、給与支給総額を1年で1.5%以上増加、もしくは、事業場内最低賃金を地域最低賃金＋30円以上のいずれかを実施しないといけません。ものづくり補助金と違っていづれか一方でいいことにはなっていますが、賃上げですので慎重に検討してください。

④経営力向上計画はやっておいたほうがいいでしょう。

IT導入補助金

IT導入補助金とは、生産性向上のためのITツール導入を支援するもので、補助額30～450万円、補助率1/2となっています。この補助金は認定されているIT導入支援事業者とともに事業計画をつくり申請を行います。

ITツールも何でもいいわけではなく、認定されているIT導入支援事業者のパッケージのみですのでご注意を。また加点項目も詳細に確認する必要があります。

IT導入補助金は申請手順がとても複雑でわかりづらいものとなっています。その申請入力に関してもIT導入支援事業者の支援は必須となるのが現状だと思います。