最近話題となっている「不便益」の本を読んでみました。
便利とは「手間がかからず、頭を使わなくていいこと」で、不便とはその逆です。
最近の社会はサービス過剰になっておて超便利な世の中です。でも便利=豊か、ではないですよね?
便利であることからくる不利益が多くなっていないでしょうか?
高度に電子制御された自動車はどうでしょう?
ハイブリッド、アイドリング停止、自動ブレーキサポート・・・
挙げたらきりが無いです。でも、アイドリング停止を停止できませんし、自動ブレーキも本当に利くのか怖いと思いませんか?
自動車でいうとATとMT(マニュアル)、カメラもスマホと一眼レフ、トレンドは自動化で「手間がかからず、頭を使わなくていいこと」が旺盛です。
でも本当に自分の思いを込めた写真は一眼レフのマニュアルモードでないと撮れません。自動になればなるほど単に操作をする作業をしているだけです。
便利であることは、自分でする必要がないばかりでなく、自分でさせてもらえない状況を作ります。
不便から得られる益として著者は次の3つを挙げています。
①機会拡大(おっと気づく)
②工夫の余地(フラッとやれる)
③対象系の理解(触って、使って、解る)
これらは習熟し成長を促すと。そして自分に主体性があります。
なかなか面白い発想で、過度に高度化便利化された現代へのアンチテーゼともとれます。もっと人間的なサービスやビジネスを考える上でためになりました。