[1132]2017年度ワインエキスパート合格率を考える

幸運にも合格できた日本ソムリエ協会のワインエキスパート試験。

今年は1次も2次も昨年より難しく、合格するのが困難な試験に思えました。実際、数字をみてみると今年の難化具合が浮かび上がってきました。

日本ソムリエ協会が公表している資格保有者一覧から合格率の推移をみてみます。

    2014年 2015年 2016年
ソムリエ 受験者 3343 3,661 5712
合格者 1307 1499 1659
合格率 39.10% 40.90% 29.00%
ワインエキスパート 受験者 2807 3032 3238
合格者 1163 1200 1238
合格率 41.40% 39.60% 38.20%

ワインエキスパートは、ほぼ毎年1200名で合格率は40%弱で推移しています。これは1次試験、2次試験込みでかつ昨年の1次試験通過者で2次試験のみの方も含まれています。2次試験単体の合格率は75%という情報もあります。

ストレートの方のみを、今年の1次試験、2次試験の合格者一覧を元に算出すると、
1次試験通過者1044名
2次試験通過者が817名、
なので2次試験のみの合格率は78%となります。(ちなみにソムリエの2次試験合格率は79%とほぼWEと同じ)
最終のワインエキスパートの2次試験合格者数は1051名なので、昨年の84%と厳しい結果です。

受験者数は毎年約200名づつ増化しているので、今年の受験者数を仮に3438名とすると最終合格率は、
1051/3438=30%
となり、従来より10%も低い計算になります。今年は難しかったし、合格者数も減らしたことがわかります。

長野会場だけの集計をすると、
受験者 35名
1次通過者 10名
2次通過者 4名
となり、2次通過率は全体が78%に対し40%とほぼ半分しかありません。
最終合格率も4/35=11%と全体での合格率30%の三分の一になっています。(ストレート合格者のみ)

受験者数の母数が少ないので正確に実情を表していない部分はあるにせよ、ワイン県である長野でのワイン専門家が少ないことは課題で、今後のワイン振興のためにもワインに詳しい人材の育成は必須だと感じます。

 

田崎会長になって3年目、「きちんとワインをわかる実力を持った人を認定したいので傾向が変わり難化する」とのウワサ通りの2017年度ワインエキスパート試験だと解析できます。

 

 

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